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クラブ訪問 アーカイブ

2007年11月24日

■大阪体育大学訪問(第一回・・・男女一部昇格・体育館紹介)

今年の全日本インカレで男子が見事に一部に昇格し、男女そろって一部校となった関西の雄である大阪体育大学にお邪魔しました。関西で唯一の体育大学であり、大学の広大な敷地に大きな体操専用体育館があり、設備的にも、器具の数やピットの広さなど、大変恵まれたものでありました。

(右)バス停から体育館へ・・・この階段がトレーニングでも活用されているとのこと

<取材記事は三回にわたって掲載します>


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大阪体育大学体操競技部ホームページ

大阪体育大学ホームページ


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2007年11月27日

■大阪体育大学訪問(第二回・・・男子練習風景)

今回、女子の練習をほとんど見ることができず(椋本選手のみプレ五輪に向けて最後の調整を行っていました)、男子のみ、しかも後半の練習を拝見しました。徐々に「取材のカメラがいる!」ということに気付き、カメラを意識したり、リクエストがあったりと、面白い形で練習を見ることができました。

角野新主将が「動けるはずの選手が怪我をしている」ということで、全選手が器具を使った練習を満足に行えず、角野選手自身も「昨日まで動けていたのに」とのことで取材日には器具の練習をほとんどしてない状態でした(どちらかというと旧主将の吉良選手の方が一番元気なくらいでした)。この時期、怪我や寒さとの戦いとなるのはどのクラブも共通の課題でしょう。

そして取材中の圧巻はやはり土井 敬真選手(大阪体育大学浪商高等学校出身)によるコールマンでした。実はクラブ訪問の取材の中で、しかもその技を間近で見ることは初めてだったのです。そして・・・撮影の為に続けて三度実施してもらい、大変協力的な姿勢にひたすら感謝!でした。土井選手、ありがとうございます!!

男子といえば、椋本啓子選手の弟で名門・関西高校出身の椋本 康嗣選手がチームの中では際立っているのですが、残念ながら技の撮影のチャンスはなかったです。しかし、啓子選手同様、康嗣選手も部員全員の意識を自然と変える力を持っていると思いますので、残り二年のチームの活躍は更に期待できそうです。


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大阪体育大学体操競技部ホームページ
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旧主将の吉良選手です。カメラ調整まで何度も伸身宙返りを連続で行ってもらい、申し訳なかったです・・・。しかし練習後でもしっかりと動いてくれました!

逆光や位置などで一番厳しい撮影となった跳馬。お願いして跳んでもらいました。ご協力ありがとう!

取材の一番の協力者で体操部のHPを作成した旧主務の麻生選手です。得意の逆リア倒立下り!!

つり輪の画像がない・・・と思っていたら、主将の角野選手が怪我を押して協力してれました。麻生選手も特別に補助で参加!

補助をしているのが椋本選手です。

ほとんどの選手が平行棒の練習になっているタイミングで撮影に入りました。まずは下りの練習を撮影!

一番強いリクエストをしてくれた山本選手です。まずはカメラを意識したカットの瞬間を一枚!(ぶれてしまってすみません・・・)

再度山本選手ですが設備紹介も兼ねて。低くセッティングされたものも含めると平行棒の数は多いです。マットの数も他校に比べて圧倒的に多いです。

カメラを向けると注目度が俄然上がってました。

これが土井選手のコールマン!!シャッタータイミング、露出などの調整が難しく、もっときれいに撮ってあげたかったなぁと思います・・・。

鉄棒もピット用や低鉄棒もあって多かったです。返す返すもいい環境が用意されていると実感できます。

最後に・・・個人的なこだわりで。本当はこっちを載せたかったけど足が切れている・・・という一枚。

2007年12月18日

■大阪体育大学訪問(第三回・・・椋本啓子選手インタビュー)

北京プレ五輪の出発前日、椋本啓子選手にインタビューしました。非常に明るく、素直に答えてもらえました。


-全日本選手権で個人総合で2位。北京五輪に向けての手応えはいかがでしたか?
納得のいく演技ができなかったんで・・・少しもつかめなかったというか。初日の平均台で大きなミスをして、二日目の段違い平行棒も下りで小さなミスがあったんで・・・。


-試合中に、世界選手権で一緒だった大島選手たちと仲良く話しているシーンをよく見かけました。やはり今年で変わりましたか?
そうですね、去年よりは仲良くなりました。


-去年のオーフス世界選手権でも一緒だったと思いますが、随分違いますか?
はい、補欠として遠慮していた面はかなりありました。


-一番仲良さそうだったのは大島さんかなと思いましたが・・・
上村さんは同じ歳で、大島さんは一つ下なので、二人は年齢が近いのでよく話しました。(鶴見)虹子も意外とよくしゃべるんで仲良く話しました。


-今年の世界選手権では段違い平行棒で観客が沸いてました。その反応は聞こえましたか?
全然聞こえなかったです。
(ここでYouTubeで動画がアップされていることも教えておきつつ・・・)


-今年になってトカチェフを構成に入れてますが、前から練習してますか?
一番最初に離れ技を覚えたのがトカチェフだったんですけど、腰を悪くしてしまってしばらくやってなくて、そしてルールが変わってからもう一度やるようになりました。しばらく練習もしてなかったです。


-かなり雄大な捌きをされてますが、あれも以前から?
やり方が変わったといわれてますが・・・自分では変えたつもりはないんですけど。


-ギンガーも随分雄大な捌きと思います。
ギンガーは最近いわれないですね。トカチェフの方が目立ってしまって。


-段違い平行棒は総じて去年からかなりよくなったと思います。全日本でもBスコアが9点に乗ってました。練習のやり方などが変わったのでしょうか?
冬場はトレーニングのみで器具を殆ど触らなかったです。筋力つけないとどうしようもないなぁという話になって・・・。練習のやり方そのものは変えてないです。


-ではオフはどういう練習であったのでしょうか?
トレーニングがかなり増えました。まず脚を、そして肩を鍛えました。(段違い平行棒を見ながら)肩かなぁと思って。その間は技の練習はほとどしてないです。


-そういえば、下り技も今年から月面宙返りを入れてますね。
月面も以前やっていたんですが、高校のときにやって着地で刺さって(頭から落ちるような状態)、それでやめていたのですが、このルールになってD難度で終わらないといけなくなってまた入れました。


-見ていて気になるのは宙返りが流れてしまう点ですが・・・。
流れてしまうのは、こう(といいながら足を入れ込むしぐさをして)できないんですよね・・・こう入ってこないんです。


-それでは世界選手権の話に移って・・・。まず今年印象に残った選手は?
あのときはめちゃくちゃ緊張していたんで(笑)、跳馬は中国のフェイちゃんがすごいなぁと。全体的に見てアメリカのリューキンとか、ショーンとかきになりました。


-ご自身が背の大きな方の選手ですので、同じような感じの選手で気になったのは?
やっぱりアメリカです。アメリカが大きかったし、きれいだったと思います。


-世界選手権に行ってから、自分の中の変化はありますか?
行ってからというよりも、団体の出場権を取ってから変わりました。それまでは自分のやるべきことをやるということしか考えてなかったんですが、団体の権利を取ってからはまず技が足りない、Aスコア低いことが気になるようになりました。


-4種目の中では、かつて(2002年に)全日本の種目別を制した平均台がそのAスコアを上げることができそうですね。
自分にとっては平均台がAが一番取りやすいです。段違い平行棒はやってみようと思うのが閉脚トカチェフです。二次予選とかNHK杯で使えるかは分からないのですけど、決めれるところまで決めてみようかなぁと思ってます。


-最近の世界の多くの構成では大逆手系で加点を取ってくる選手が多いですがいかがですか?
大逆手とかは回ってたのですが失敗が多くて、安定しないかなぁと思いだしてからは、あそこはいじりたくないと。


-再度世界選手権のときの話ですが、7名から6名に正選手が決まったとき、チーム内はどんな雰囲気でしたか?
(決まった後の)一時は・・・まさか二番手の子が落ちるとは誰もが思ってなかったから、「え?!」となったんですけど、すぐ試合が迫っていたので、「頑張るしかないよね」ということで雰囲気は悪くはなかったです。「その子の分まで頑張らないと」というのもありました。


-日本は跳馬でミスが出てました。何か自分なりに思うところはありますか?
跳馬が極端に違ったんですよ。後ろに行かなくて上にしか行かなくて。1回半ひねりも全然立てなかったです。


-オーフスでも器具の慣れの問題がありました。北京でも同じヨーロッパ系の器具が使われます。
今年は平行棒は意外とみんな慣れるのが早かったですけど、ゆかと跳馬が駄目でした。ゆかは技を変えれますが、跳馬は変えるわけにはいかないんで・・・。


-今度は昨年のオーフス世界選手権ですが、あのときはポディウム練習でも一切演技はされませんでした。
オーフスの時には補欠は補欠と決まっていて、本番で誰がどの種目に出るというのは決まっていたんですよ。だから自分はずっと7番手でいて、(練習会場での)普通の練習しかしてなかったです。


-そのオーフスで得たものというのは?
やっぱりあのとき出れなかったんで・・・何か得たというより、自分が戦える種目がなかったんで・・・。自分は得意じゃなかったですけど、跳馬がやっぱり弱いじゃないですか、日本は。去年も一番点が低かったですし。だから、跳馬が跳べれば何とかなるかなと。


-そういえば、ユルチェンコも大学に入ってから見るようになりました。
ユルチェンコも試合では使ってなかったですが昔からちょっとやってました。本格的にやりだしたのは大学に入ってからです。


-最初、1回ひねりをやっているなぁと思っていたら、すぐに1回半を雄大に決めるようになって驚きました。
1回半ひねりは最初は嫌だったんですよ、怖くて。しかし(オーフスの)世界選手権を見てからは(1回ひねりよりも1回半ひねりをやった方がいいと思ったし)、日本の中では1回半ひねりが出来れば貢献できる部分になるじゃないですか、チームとして。だから1回半は跳ぼうかなぁと思いました。


-2回ひねりもすぐに出来そうな高さです。
2回ひねりはやりたいし、やるつもりですが、まだ今年は試合が残っているんで出来なくて。これは真剣にやらないとと思ってます。


-ところで、ゆかに関してはいかがでしょう?
ゆかは・・・本当に苦手です。


-シリーズ部分も、伸身宙返りではなくて、1回ひねりに出来そうだと思いました。
シリーズの1回半~1回ひねりのシリーズもやったことはあるんですが、ウクライナ国際で失敗して、大学の関西インカレ、西日本インカレでも失敗して、3回使って0回成功の確率なんで、「禁止技」みたいになってやらせてもらえなくなりました。


-ゆかで変えようというところは?
今のところサルトを入れようかと。あれも昔やっていたんです。もう一回・・・特に器具が変わって跳ねるようになったので。


-昔はテンポから3回ひねりもされてました。
あれも、ひねり不足を起こしてしまうと2回半ひねりが飛んじゃうんで、ひねりきることが大事かなと思って今はしてないです。なので、今考えているのは、サルト、3回ひねり、屈身ダブル、1回半~伸身前宙、2回半です。体力が持てばやりますけど。今も5本シリーズを入れてますが1本が2回ひねりなんでCが入っているので変えたい
なと。

-全日本で新しいゆかの演技になってましたね。
ゆかはあの子(と女子の選手を指差して)が作ってくれたんですよ。世界選手権のゆかは朝日の先生が振付けてくれました。


-朝日の先生の振り付けはいかがですか?
朝日の先生はがらっと変えますね。振り付けは嫌いじゃないですけどきついですね。そういう動きに慣れてないですから。朝日の子は週一回ダンスのレッスンをしていますね。


-将来の話ですが、ご自身が指導するとなれば、どういう選手を育てたいですか?
器用な選手を育てたいですね。前方系もできるし後方系もできるし、ひねり感覚も抜群にいいとか、そういう選手を育てたいです。自分が不器用なんで・・・。ゆかは前方系ができなし、平行棒も(大逆手系の)ひねりの感覚がないんで、それで今のルール中ですごく苦労しているんで・・・。鶴見選手みたいに基本がきっちりできているのがいいですね。


-それでは、大学の取材ということで来ているので、大学での練習はいかがですか?
(少々冗談を交えた後)器具がめちゃくちゃいいのでやりやすいです。


-昨年から弟さんも同じ大学になりました。
弟が来ても変わらないですよ。今は三人で住んでいて、一人よりは心強いです。


-新しく入ってくる人たちの為に体操部のPRをお願いします。やっぱり施設が一番整っているところと思います。メンバーに関しては・・・女子はきっちりまとまって一丸となってます。目指すところは一つしかないんで。

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