はっきりいって、最後の最後で「まさか」が起こってしまった。
内村のあの乱れ。本人も信じられないであろう。
今まで見たこともないものだ。
しかし、それがメダルの色を変えるだけでなく、
まさかメダルを取るかどうかの失敗になるとは・・・。
通常、D得点のインクワイアリー(照会)は、ローテ終了後の
所定時間内に行わなければならない。
しかし、最終ローテはそのまま退場するので、
悲嘆に暮れてそのまま出て行ってはいけない。
その点はコーチ陣はどこでもしっかりと意識しているはずだ。
そんな中で、日本チームはどの大会でもしっかりとアクションを起こしている。
このようなドラマティックな展開になることは初めてだが、
インクワイアリーそのものは過去の大会でも見ている。
恐らくここまで本部席に来るチームもないのでは?
という時もあった(単に意識していたからそう思うだけかもしれない)。
体操は、選手の出来にプラスして、正当な評価を受けるように
このようにコーチ陣もしっかりと動かないといけないというのは
これでよくわかるであろう。今回、しっかりと説明して、抗議した
森泉コーチ、加藤コーチ、そして立花監督。
国際経験豊富なスタッフが勝ち取った銀メダルともいえよう。
メダル無しから銀メダル獲得へと一転したので、すっかり薄れることだが、
やはり悔しい思いはある。最後のあん馬は精神面で仕方ないと
言ってあげたいところであるが、やはり跳馬がそのまま
試合の流れを決めてしまった。「たられば」は言ってはいけないのだが、
山室がアップで狂いが生じたとき、何か策はあったのではと思ってしまう。
でも、結果は結果。そのミスが出た時点で、今日ほぼノーミスの
中国に負けていたということだ。
心配なのは内村。プレッシャーを感じないというが、プレッシャーが
原因でなければこの乱れはなんなのだろう?というくらいになっている。
これが個人総合で同じように接戦となったときにどうなるか。
個人総合はあん馬スタートとなる為、体力があるうちにこの種目を
乗り切ることで無事金メダルに繋がると信じたい。